東京都中野にキャンパスを構えるホスピタリティ ツーリズム専門学校は、観光・サービス業界の即戦力となる人材を育てる専門学校として、43年前に誕生しました。観光科、ホテル科、エアライン科など専門スキルを学べる学科のほか、英語コミュニケーション科も有しています。どの学科で学び、どんなキャリアに進むにしても英語力は必須。4月から英語の授業の一貫として、レアジョブのレッスンも導入されています。指導にあたる先生と、日々楽しく英語を勉強している学生3人に、英語を勉強する意義などについて聞きました。
間違えても気にしないという姿勢が大事
私は3年半、イギリスに留学した経験があるのですが、授業だけでなく、パブなどで色々な人と会話したことも英語力アップにつながりました。ときどき、そこで覚えた俗語を発してしまって、英語が得意な学生から注意されることもあるんですが(笑)そんな経験からも「英語は習うより、慣れろ」だと強く感じています。
それには、間違えても気にしないという姿勢が大事です。当校には、大阪にもキャンパスがあるのですが、大阪の学生たちは英語力の伸びが早いという傾向があるんです。相手との距離を縮めるのが上手なのと、気にせずにとりあえず話す生徒が多いというのが理由だと思っています。私たち教員にできるのは、英語を話す環境づくり。当校では、ネイティブ教員による英語の授業のほか、TOEIC対策の授業、学科ごとの専門に特化した英語の授業などを行っています。レアジョブのレッスンは、授業中に取り入れています。
意外に思われるかもしれませんが、英語コミュニケーション科に入った場合でも、高校まで英語が苦手だったという学生が多いのです。でも、みんな英語力を上げたいと思っています。オンライン英会話の魅力は何といっても、英語学習が習慣化できることにあります。英語をたくさん話す練習をして、話すこと自体に慣れることができます。
知っている単語で、自分の言いたいことを伝えられるようになってほしい
レアジョブのレッスン中、学生たちの話す英語を聞いていると、最初は「OK」「OK」としか言っていなかったのが、だんだん文章で話せるようになってきています。まずリスニング力が伸びたんです。これはとても特徴的だと思いましたね。受講から数カ月たった後のドバイでの海外研修旅行では、英語が苦手だった学生が一生懸命話している姿が見られたのが、嬉しかったですね。
学生たちにはレッスンを受ける際のコツとして、「その日、話せなかったことを書き留めて、次はそれを話せるようになりましょう」、「簡単な教材を選ぶのではなくて、自分のレベルより少し上のものにチャレンジしましょう」などとアドバイスしています。学生たちにはなにもペラペラになってほしいとは思っていません。相手の話す英語が理解できて、知っている単語を使って、最低限自分の言いたいことを伝えられるようになる。まず、そこを目指してほしいです。
羽田茉央里さん 英語コミュニケーション科2年生
何歳だったかは正確に覚えていないのですが、物心ついたころから小学校低学年まで英会話教室に通っていました。でも、それ以降、中学に入るまではまったく英語には触れていませんでした。
東京オリンピックの開催が決まり、訪日外国人もますます増えるだろうということもあり、観光業界に興味をもちました。さらに、英語が絶対に必要になるだろうと思って、この学校に入学することを決めたのです。ふだんの英語の授業は、グラマーなど基礎を勉強するほか、英語劇を行うなど、楽しいカリキュラムがたくさんあります。
レアジョブのレッスンは週3回受けています。教材は主に「Beginner News Article」を使っています。これは、さまざまな題材のニュースのなかから一つ選び、それを読んだり、内容についてディスカッションしたりするレッスンです。最初、これより上級の「Daily News Article」を選んだのですが、私には難しく感じて、いまはこちらのビギナー用の教材を中心に使っています。ウェブサイトに英文や語注などがあるので、予習するようにしています。和訳もついているので、理解しやすいです。
来春、デパートのインフォメーションサービスに就職することが決まっています。配属される店舗によっては、海外からのお客様も多くいらっしゃいます。この学校で学んだホスピタリティ精神を大切に、日本語でも英語でも、お客様の期待に添える接客をしたいと思っています。
佐伯暢之さん ホテル科1年生
中学生のときは英語があまり好きではなかったのですが、高校に入って楽しさに気付き始め、大学を目指すときに本格的に英語を勉強したいと思いました。じつは、その頃は英語の教師になりたいと思っていました。そのために大学に入学したのですが、「接客業に就きたい」という思いが強くなり、退学してこちらの学校に。いまはホテルマンを目指しています。
2年間ほど、タイ料理店でアルバイトしていたことがあり、そのときに接客という仕事が好きになりました。また、英語を話せる先輩スタッフが多く、お客様と英語で話しているのを見て、ああいうふうに英語ができたらいいなあという憧れの気持ちが膨らみました。ホテルの仕事をしていた母の影響も大きいですね。
ホテル科の1年生は、週に4コマ英語の授業があり、そのうちの一つ、ビジネス英語の授業でオンライン英会話のレッスンを受けています。最初は日常会話の基礎を選び、いまは中級まで上がりました。先生の顔を見ながらレッスンを受けられるので、話しやすいです。
ホテル科の学生は、夏休みにインターンシップとして、実際にホテルで働きます。私も今年の夏、1カ月半ほど外資系ホテルに出向きました。社員の皆様と同じようにフルタイムで泊まりのシフトも体験することができました。メインは、宴会などでフードやドリンクをサービスするバンケットの仕事に就き、主にプールサイドでお客様の対応をしました。外国人のお客様もいらっしゃるので、予約の確認や席へのご案内で英語を話すこともありました。レッスンでふだん話しているおかげか、緊張もせず、話されている英語も聞き取れて、少し自信がつきました。将来は、やはり外資系のホテルで働きたいと考えているので、英語の勉強をもっとがんばろうと思います。
田中祐梨渚さん 英語コミュニケーション科1年生
英語を好きになったきっかけは、高校1年生のときアメリカ人歌手、ジャスティン・ビーバーのファンになったことです。彼の曲の歌詞の意味を知りたいという思いから英語に触れ始め、彼が発信するツイッターなども必ずチェックしています。海外ドラマも好きで、英語音声と英語字幕で何度も見て、英語を勉強しています。特にお気に入りは「glee」です。
授業中に受けているレアジョブのレッスンは、週5回。ほかに2回、自宅など自分の好きな時間にレッスンを取れるので、週末は必ずレッスンを受けています。とにかく楽しいんです。実は、お気に入りの女性の先生が1人いて、最初にその先生のレッスンを受けたときにとても丁寧だったのが好印象で、それ以来、極力その先生にお願いしています。先生とは最初10分ほど、フリートークをするのですが、好きな話題で盛り上がります。恋人はいるのか、メイクやヘアスタイル、ファッションについてなど、話題は尽きません。「面白いね」と私の話にも興味をもってくれるのがうれしいです。最初は、単語だけしか出て来なかったのですが、いまは徐々に文章で話せるようになってきました。
お化粧の話だと、「メイクをする」はput on make up、眉毛を抜く場合の「抜く」はpluck など、自分が好きなテーマの単語をいっぱい覚えました。中学校や高校のときの英語の授業と違って、ネイティブが実際に使っている英語を教えてもらえるのがいいです。オンライン英会話は、しゃべらないといけない状況をつくれるのがいいと思います。レッスン中に単語を調べるのはイヤなので、事前に「こういうことを話したい」ということを見つけて、英語を用意するようにしています。言いたい単語やフレーズは専用のノートに書き留めています。
卒業後は、海外での就職を希望しています。テーマパークが大好きなので、ウォルトディズニー社で働きたいという夢があります。学校からはTOEIC800点以上が必要だと言われています。いまはまだ400点台なので、もっと英語を勉強したいです。